新橋の「ねずみ男」に捧げる。そのワガママボディに最適なスーツ選びの極意

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私たち20代女性からすると、新橋あたりにいるビジネスマンはみんな同じに見えるんです。きっとあなたの会社の若い女性社員も、冴えない風貌のオジサンたちを識別するために、悲しい覚え方をしているハズ。たとえば、「田中=窓際のメガネ」「佐藤=ドア寄りのメガネ」というように……。

ジーザス! 席を立ったら、田中さんも佐藤さんも見分けがつかないじゃない!

ということで今回も、私と同じ20代の女性スタイリスト栖川彬子さんに冴えないオジサンの代表格である「ねずみ男」について聞いてみました。すると、オジサンならではのワガママボディがスーツ選びを難しくしている原因なのだと言うけど、それってどういうこと……?

写真:山田英博   スタイリング+アドバイザー:栖川彬子   文:しらいしょうこ(For M)

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編集部しらい(以下、しらい):ねずみ男が出たー! ねずみ男が出たぞー!

栖川彬子(以下、栖川):キャー! みんな逃げてー!

しらい:あっ栖川さん、大変です! 紳士的な正しい着こなしの天敵「ねずみ男」について、緊急対策会議の開催をお願いします!

栖川:うむ! では早速、ねずみ男を駆逐するための緊急会議を始めましょう。まずは状況を報告したまえ。ねずみ男の特徴は?

しらい:はい! 新橋など主にビジネスマンが多く集まる街に生息する、ねずみ色のスーツを着た冴えない雰囲気のオジサンで、「~~~でゲス」って話しそうな印象です。寄り集まると災いが起こりそうな空気さえ醸し出しています。

栖川:聞きしに及ぶ“ねずみ色”……間違いナシね。もとはただのグレースーツなのに、冴えないねずみ色に見えてしまう現象、やっかいだわ~。

しらい:グレーって本来はおしゃれな色という印象ですが、オジサンが着ると、なぜグレーが“ねずみ色”に見えるのでしょう?

栖川:それはね、サイズが合っていないから。グレースーツは、選ぶサイズ次第でねずみ男にもおしゃれな男にもなる危うい色なの。

しらい:なんてこった! サイズが合っていないだけでかなり損してるってことですね。しかも、ねずみ男たちはみんな見分けがつきません……。

栖川:そうなの! みんな似たような冴えない雰囲気だし、かなり強い特徴がない限り間違えても仕方なくない?

しらい:やむなしやむなし! 私がオジサンの名前を覚えられないのだって、お粗末な記憶力のせいだけじゃないってことになりますね。ところで、冴えないオジサンはグレーのスーツを着る決まりでもあるんでしょうか?

栖川:決まりはないだろうけど、う~ん……一般的に1、2着目には黒や紺、チャコールグレーを揃える人が多いらしいの。そこで、バリエーションとして明るいグレーを持つのは良いと思う。コーディネートが特別難しい色でもないし。実際に、広告の衣装などでもよく使われているから、ねずみ男たちはカッコ良く着こなしている人を参考にしたつもりなのかもね。

しらい:あら、意外。明るいグレーのスーツでカッコ良く見せることはできるんですね。

栖川:もちろん好みもあるけどね。ただ、明るいグレーは膨張して見えるから野暮ったさが増すこともあって、それがねずみっぽさにつながるのかもね。それより何より、色に関わらず、サイズが合っていなかったらどんな高級スーツも冴えない印象になってしまうよ。

しらい:えっ! じゃあねずみ男のスーツ自体はそれなりのモノかもしれないってことですか? もったいなさすぎる~。一方で、イイ大人がどうしてまともにサイズ選びもできないわけ?とギモンを感じます。

栖川:それはオジサンならではの悲しい宿命でね、体型が崩れてくるとお腹がポヨンと出てくる人って多いでしょ? だから上下揃いのスーツを買うとき、オジサンはジャケットよりもスラックスのサイズに合わせて購入してしまいがちなの。これが落とし穴です。

しらい:肩幅とウエストのバランスがおかしなことになっているんですね! とんだワガママボディだわ。でも、栖川さんの周りにいるようなおしゃれ業界人なら、サイズの合っていないスーツを着ているワガママボディなオジサマなんていないでしょう?

栖川:と、思うでしょ? 私も目を疑ったんだけど、実はいたんだよ~。私が以前、仕事でご一緒したプロデューサーの人はね、スーツもシャツも着てるものすべてがオーバーサイズだったの。

しらい:まさか! おしゃれに気を使っているはずの業界にさえそんな人がいるなんて……。クリエイターだけに、「AB8」ってサイズ表記のロゴが気に入って購入したとか? 「オレ、服のサイズはそのとき“降りてくる”から」的な……。

栖川:あるかもしれないよね~。あと、太ってたけど痩せて同じスーツ着続けてるとか、着ていくはずだったスーツに朝牛乳をこぼしちゃったとか、そのスーツを着ないといけない呪いにかかっているのかなとか……その日は妄想が止まらなかったよ。

しらい:たしかに気になって仕方ない! そして栖川さん、今でもちょっと引きずっているね(笑)。「ねずみ男みたいに見えますよ」と「鼻毛出てますよ」だったら、どっちの方が本人に指摘しづらいですか?

栖川:え~どっちもムリ(笑)。実際、そのときは誰も指摘できなかったうえに、ご本人はまったく気にしてなさそうだったよ。まぁ鼻毛は気づいて切れば解決だけど、スーツは脱ぐわけにいかないからね。

しらい:脱いだら犯罪ですものね。あ~あ、知らぬ間にクライアントからの印象も下がっていることでしょう……自覚なしって怖いですね! 栖川さん、“ねずみ男”がニンゲンらしくなれる方法はないんでしょうか?

栖川:あるある! たとえどんなワガママボディだとしても、サイズ選びのコツさえ理解すれば即解決でゲス!

しらい:さっすがー! ぜひ教えてくださいでゲス!





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