ドコモに賠償金1300億円、タタが支払い同意 インド撤退巡り – 日本経済新聞

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 NTTドコモは28日、インド撤退を巡り合弁相手のタタ・グループに約11億7200万ドル(約1300億円)の損害賠償金の支払いを求めていた問題で、タタ側が全額支払うことで両社が合意したと発表した。25日にインドのデリー高等裁判所に賠償金の支払いを認めるように共同で申し立てた。デリー高裁が支払いを認める判決を出すかが次の焦点になる。

 ドコモが賠償金を得るには判決後に規制当局であるインド準備銀行が支払いを認める必要もあるが、投資額の半分程度を取り戻せる可能性が出てきた。両社の合意はインド撤退を決めてから2年半になる。

 ドコモは2009年にタタ傘下の通信会社、タタ・テレサービシズに2600億円超を投じ26%出資したが、14年7月に撤退を決めた。契約に基づきタタ側に保有株を取得価格の50%で買い取るか別の買い手を探すよう求めたが、株のプットオプション(売る権利)を規制するインド準備銀行が取引を認めなかった。

 ドコモはタタが保有株の買い手を探す義務を果たさなかったと判断して15年1月に英ロンドンの国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てた。国際仲裁裁判所は16年6月にドコモの言い分を認め、タタに約11億7200万ドルの賠償金の支払いを命じた。

 ドコモは「株の買い取りではなく賠償金の支払いならインド準備銀行の許可はいらないはず」と支払いを求めたが、タタ側は許可がなければ支払えないとの立場を変えなかった。そこでドコモは7月から英国とインド、米国でタタが持つ資産の差し押さえに向けた執行を申し立てていた。

 対立の関係が変わり出したのは16年11月以降だった。タタ・グループの統括会社タタ・サンズが16年10月に会長を務めていたサイラス・ミストリー氏を解任。創業家一族で前任のラタン・タタ氏が暫定会長に就いた。ドコモとの提携はラタン氏が肝煎りで決めた事業だったこともあり「交渉が進み始めた」(ドコモ関係者)。国際的な仲裁裁定に従わず米英などで資産を差し押さえられるとタタのブランドに傷がつくと判断した可能性がある。(大和田尚孝)





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