芽吹く、17年秋冬東京コレクション アマゾンが3ブランドを支援 – 朝日新聞

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 2017年秋冬の新作を紹介する東京コレクション(アマゾンファッションウィーク東京)が20日に始まった。ネット通販大手のアマゾンは冠スポンサーについて2度目の開催になり、自社サイトとブランドのショーを連動させる戦略が明確になってきた。

 今回アマゾンは「アットトウキョウ」と名付けたプログラムを手がけた。ストリートやベーシックなど、多彩な「東京」を表現できる異質な3ブランドを支援。「日本で活躍するデザイナーにグローバルなプラットフォームを提供する役目を果たしたい」とコメントするように、サイト内で3ブランドの商品を販売。各デザイナーは、キュレーターとして商品を選ぶ役割も担う。

 初日はグローイング・ペインズ=[1]=が戦場のナースをテーマにフェティッシュな新作を見せた。デザイナーのマドモアゼル・ユリアは「扱う店が少ないので、じかに届けられる機会になる。通販に抵抗もなく、面白い」と話す。

 矢野経済研究所によると、国内アパレルの通販市場は2010年から5年で2306億円も増えた。ゾゾタウンなどが知名度を上げるなかで、アマゾンはファッションが弱点だった。

 一般客をショーに招き、顧客とブランドを結ぶ企画「東京ボックス」も始まった。17年春夏の服を披露し、すぐ店で買えるようにしたダイアン・フォン・ファステンバーグなど、三つのブランドが参加した。

 アウラ=[2]=は、4月に発売予定の商品をショーに加えた。デザイナーの川島幸美は「SNSが広まる中で、エンドユーザーに見てもらうのは大きい。購買にもつながる」と期待する。

 ショーを見た会社員の女性は「幾つものブランドが出てくる東京ガールズコレクションとは違って、一つのブランドをじっくり見られるのがいい」と喜んだ。

 コレクションを運営する日本ファッション・ウィーク推進機構の太田伸之理事は「ショーはデザイナーの発信を顧客が受け止め、広める場にもなる」と話す。

着る人・作り手、結ぶ

 東京コレクションの初日は、ネットやSNSと服の関係を考えたショーや展示が相次いだ。

 ドレスドアンドレスド=[3]=は冒頭、黒のフルフェースのヘルメットで顔を覆ったモデルが登場。プライベートがさらされるSNSから身を守る意味を込めた。開閉できるスリットの入ったコートなどで、リアルに人と握手する「手」を自由にした。「つながりたいのに孤独を感じる時代を、服に反映させたかった」とデザイナーの北澤武志は説明する。

 ティート・トウキョウ=[4]=はジャカードの服でネットのなかった時代のレトロ感を演出。招待状に付けたものと同じリボンを服に用いた。デザイナーの岩田翔は「お客さんが持つものを出して、ショーとお客さんとの直接的なつながりを表現したかった」と話す。

 リボンやベルト、袖や裾をはためかせて軽さを出すのは、今年のトレンドにもなりそうだ。レイヤードに定評のあるウジョー=[5]=は袖や裾を切り離し、空気感のあるスタイルを提案した。ブランドを手がける西崎暢(みつる)は「素材はクラシカル。そこに秋冬でも軽さのある抜け感を出すのが今の感覚にあっている」。

 一方、製造過程にネットを活用したジュンハシモト=[6]=は「服づくり4・0」と題した取り組みを紹介した。生地・縫製工場のデータベースを持つIT企業にデザインしたメンズの服づくりを発注。製造の効率化を進めた。デザイナーの橋本淳は「アナログでやるより速いし、デザインや生地のバリエーションも広がる。うまく機能すれば値段も下げられる」と話す。

 <写真は大原広和氏撮影>

柔らかく繊細な普段着 新ブランド「ウィーウィル」

 東京コレクションの期間外に単独のショーをするブランドも増えている。「ウェアラバウツ」の元デザイナー、福薗英貴は「ウィーウィル」を立ち上げ、2月に新作を発表した。テーマは「一番好き」というニューヨークの街にいる架空の人たち。柔らかな素材に繊細なカットや縫製を施した。

 福薗は02年、アントワープ王立芸術アカデミーを卒業。タケオキクチのデザイナーも務めた。17年秋冬の今回のショーは白、黒、ネイビーの3色に絞り、ブランドの基本形を表現。様々な太さや丈のパンツは上着とのバランスがよく、普段使いできる上品なフォルムを表現した。「男性服ですが、強いガチガチの服より柔らかい服にしたくて。女性も着られるかなと考えながら作った」と福薗。

 ストールやTシャツには「KROY WEN」の文字を入れた。「鏡で見ると『NEW YORK(ニューヨーク)』になる。できればそこで発表をしたい、という目標です」と語った。

 (高津祐典)





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