英国王室が選ぶテキスタイル「デダール」の魅力 – WWD JAPAN.com

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 イタリア発テキスタイル・ブランド「デダール(DEDAR)」のオーナーの一人であるカテリーナ・ファブリツィオ(Caterina Fabrizio)が5月、新作発表のために来日した。「デダール」は1976年に設立。2011年には「エルメス(HERMES)」とパートナーシップを結び、同ブランドのホームコレクションのテキスタイルや壁紙を手掛けている。12年のエリザベス女王即位60周年記念式典でエリザベス女王が腰かけた椅子の赤いベルベットの張地も「デダール」だ。日本では、カッシーナ・イクスシー(CASSINA IXC.)が販売している。

「デダール」は工房と協業する
テキスタイル・エディター

 「デダール」は創業以来、テキスタイルの産地で知られるコモを拠点に、多くの工房と協業でテキスタイルを開発している。カテリーナは「『デダール』はイタリアで典型的な一族経営のブランド。父は創業以前、『カッシーナ』のマーケティング・ディレクターだった。これも何かの縁ね」と語る。

 父親のニコラはアートやインテリア・デザインに精通しており、当時、伝統的でコンサバなテキスタイルしかなかったため、コンテンポラリーかつモダンなテキスタイルを提案する「デダール」を立ち上げた。「『デダール』はテキスタイル・エディター的な存在。インハウスデザイナーや、協業するデザイナーのビジョンを専門の工房と共にテキスタイルに落とし込むの。糸から開発することもあるわ」。

 テキスタイル開発は、職人との二人三脚だ。伝統的なノウハウを生かしながら、新たなチャレンジを続けている。彼女は「あるアトリエに、3メートル30センチメートルの幅のシルクのテキスタイルを作ってほしいと言ったら、『ベスパで月に行けって言われているようなもの。無理だ』と言われた。でも、3年かけて成功したわ」と話す。通常インテリア・テキスタイルの幅は130~150センチメートル程度。それを倍以上にすることで、縫い合わせることなくさまざまな使い方ができる。

高級ホテルや
ファッション・ブランドでもおなじみ

 「デダール」のテキスタイルは洗練されたデザインとクオリティーの高さから世界中のトップ・ブランドやラグジュアリー・ホテルで採用されている。豊富なカラー展開も、多くのインテリア・デザイナーらから支持される理由だ。中には350色あるテキスタイルも。

 カテリーナは「ミラノも私たちにとっては、とても重要な場所。ファッションやアートの中心だから、いろいろなクリエイターと交流する場になっているわ」と言う。デザイナーやブランドとのコラボレーションも頻繁で、「ロジェ ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」や「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」にシューズやバッグの素材を提供したこともある。

 注目のインテリア・デザイナーのディモーレスタジオ(DIMORE STUDIO)はパラッツォ フェンディ(PALAZZO FENDI)内のVIP向けアパートに「デダール」を使用。ロンドンのレストラン、スケッチ(SKETCH)などのインテリア・デザインで知られるインディア・マダヴィ(India Mhadavi)もラデュレ(LADUREE)の内装に「デダール」のテキスタイルを選んだ。ハリウッド女優のヒラリー・スワンクのパリの自宅の家具や内装にも「デダール」のテキスタイルが使用されている。

“デダリスク”=「デダール」らしい、
マジカルなテキスタイル

 「デダール」は全体の約7割をコモ地区で生産している。その他は、テキスタイルの特性に合った産地で作る。

 「アーカイブの素材をインドで制作することもある。インクジェットの普及で職を失ったボリウッド映画の看板を描くカリグラファーにハンドペイントしてもらっているの。10メートルの生地に10人のカリグラファーがハンドペイントしていくチームワークよ。今までにないマジカルな素材が出来上がったわ」。ハンドペイントのため、2つと同じものはなく、味わい深い仕上がりだ。

 「デダール」には、ダマスクの裏面を敢えて表に出したものや17世紀に描かれた花を抽象的にアレンジした素材など、あらゆるタイプのテキスタイルがある。「東洋の風景が写真のネガのように浮かび上がるテキスタイルはリバーシブル。両面で素材の表情を楽しめるようになっている。『デダリスク』=デダールらしさが表れた代表的な素材の一つね」。

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