【レッドブル・エアレース千葉】室屋選手、母国大会を振り返りつつ、シーズン優勝への意気込みを語る – レスポンス

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ブライトリング・レーシングチーム並びに室屋義秀選手は6日、メディアインタビュー・セッションを実施。「レッドブル・エアレース 千葉 2017」で昨年に続く2連覇を果たした室屋選手が、残り5戦ある今シーズンへの意気込みなどを話した。

◆世界一が狙える状況になってきた今、千葉大会を振り返って

—:千葉での結果を踏まえ、今シーズンはいよいよ世界一が狙える状況になってきましたね。その感触はいかがですか?

室屋選手:今年は頭から優勝という目標を設定してきました。「うまく行けば」といった程度のもので取れるものではありませんが、フライトがちゃんとできれば手が届くところまで実力が上がってきたので、2016年からその準備をし、前半戦を見れば今のところ順調にいっていますね。

—:昨年、機体を替えたりして、いろいろ積み上げてきたと思いますが、昨年の千葉大会や今年のサンディエゴ戦の優勝によって身についた自信が千葉での勝利につながったと思いますか?

室屋選手:それは逆だと思いますね。チームが力を付けて勝てるだけの能力を持てるようになったんです。メンタルの面でもチーム全体が強くならないと勝てないので、それを作ってきたから勝てたんだと思ってます。勝ったから自信が付くというのは多少あるかも知れませんが、日頃のトレーニングなどの積み重ねが自信そのものも作り上げてきたんです。その中で勝ってきた結果というのは、やって来たことが正しかったということの証明にもなるし、それが結果として自分たちがやってきたことへの自信にもつながったのだと思います。

—:Round of 14で0.007秒で勝ち上がったときの心境はどうでしたか。立場が逆だったらどうだったでしょうか?

室屋選手:タイムが出た時はまだフライト中だったので、無線でタイムを聞いたときは勝てたのはどっちかなぁ、という思いでした。細かな数字までは把握できなかったけどギリギリだったのかぐらいかな、と。本当に僅差で勝てたということは降りてから知りました。仮に逆だったらとかは考えないですね。降りてしまったら終わっているので。特に今回の場合は負けたとしても復活で次に進めるタイムでしたから、あまり意味はないことです。

—:レース前に観客の様子は見えるものなんでしょうか? この僅差の勝利は応援の力だったとも仰ってましたが。

室屋選手:レース始まる前に下を見るとそれは凄い数の人がいるんですね。90%か95%ぐらいの人は応援してくれていると思うと、それほど心強いものはない。それはありがたいことです。おそらく、Round of 14での僅差は応援の旗振りが自分を進めてくれたんじゃないですかね。風がちょっと吹いたら、その差は出ちゃうもの(笑)。それってなんか見えない力が働いたような気がしますよ。Round of 8でマットがミスったのも、あまりのアウェイ感に焦ったのかも知れない(笑)。そういう意味ではとてもラッキーなレースだったと思う。

◆千葉のコースで難しかった点は?

—:去年も今年もバーティカルに風が当たる千葉で、今回のコースも含め難しかった点はありますか?

室屋選手:千葉のコースで難しいターンはゲート6と7 で、左寄りコーナーのライン取りが難しいですね。攻めるとタイムは0.5秒ぐらいは上がるんですが、それをやるともの凄いリスクが上がるのも確か。Round of 8では2~3mほど風が沖から強く流されるように吹いていましたから、どうしても機体はズレていく。でも、相手がマット・ホール選手でしたので、そのタイムまで行かないと勝てないと思い攻めてみたんです。結果、54秒台は確保したけれど、マット選手は高さが浮いてしまってペナルティが科されてしまいました。

—:この経験がFinal 4での戦術変更につながった?

室屋選手:Round of 8の結果を踏まえて、Final 4へ行くときは、イチかバチかはやめて手堅く元のプランで行くことにしたんです。で、55秒台前半を取ったんだけれども、この数値だと相手も楽に行ける数値ではないんです。ただ、スーパーラップを出されたら負けるかなとは思ってました。それでマルティン・ソンカ選手もマティアス・ドルダラー選手も54秒台だったでしょ。そのタイムを見たときは思わず、「おぉ!」と思ってしまった。だけど、彼らにペナルティが科されのは本当にラッキーでした。

—:もはや心理戦ですね?

室屋選手:勝負ですからね。そこは先行で飛ぶわけで、54秒台を取れば勝てる可能性は高くなるかも知れないが、その分だけリスクも大きくなります。仮に自分が先行でなく、同じような対応をされていて優勝を狙うとしたら、Round of 8と同じような攻めるラインを選んだ可能性はあります。ただ、2位できちんとポイントを固めていくとのチームの戦略もあったし、全戦で勝てるとは思っていない。その方が1年を通せば良い結果は出るはずとの計算もありました。

—:先行する室井や選手に続く後続の選手は力が入り過ぎたということでしょうか?

室屋選手:表現は難しいが、フライト中は、反応時間はホントに短いので、ちょっとした緊張でずれてしまう。コース取りは針の穴に糸を通すようなものなんです。千葉では特に風が強かったので、パイロンが揺れていることも考慮して飛びました。ゲートに対して傾きも考慮して飛ぶんですが、かなり緊張はしますからね。

◆モチベーションはどうやって維持しているのか?

—:レースに入るときにコックピットで何か叫んでいたようにも見えましたが。

室屋選手:その行為はルーティンの一部となっていて、何か緊張をほぐすつもりで叫んだり、筋肉を動かしてほぐしてみたするんです。レース中もその都度考えながらいろんなことを行っていますね。

—:パイロンが倒れたことなどによる待機時間の発生でモチベーションが下がることはないんでしょうか?

室屋選手:それはあります。モチベーションが下がらないことはとても大事ですが、それはあり得ることなのでいつも準備はしているんです。待機時間は3分ぐらいなので、その間をどう過ごすかは事前にプランニングされている。コースに入る前にエンジンを全開にして燃料を消費し、コースに入るときはエンジンをクールダウンして入っていく。もう、そういうことが起きることはわかっているので、それを踏まえてプランニングしているんですよ。

—:実戦を前にイメージトレーニングもしていると思いますが、具体的にはどんな方法を採るんですか?

室屋選手:どこのコースをどう飛ぶか、頭の中でビジュアライズしてシミュレーションしていきます。それも、かなり高い精度でシミュレーションをしていかないと飛んだ瞬間わからなくなりますからね。

◆ポイントは既に取った。ミスしないよう年間優勝を狙いたい

—:あと5戦ありますが、その中には初めてのロシアも含まれます。どのような展望を持っていますか?

室屋選手:千葉戦はターンが多くてGがかかり、全体に速度域は遅くなっています。今回はそれがあって我々はトラックレコードが出せていない。そのため、追いつかれやすいという面もありました。インディアナポリスやラウジッツでは、タイムを出すのは難しそうだが、ブタペストやポルトはスピードが出るので若干有利かなと思っています。苦しいところでもきちんとポイントは固めていきたいですね。ただ、既にポイントは取っているので、それほど優勝を意識しなくても大丈夫かなと思っています。あと2勝すれば60ポイントになるので、それで年間シーズンは勝てちゃいますからね(笑)。最低でももう1勝できれば十分に行けると思っている。無理して勝ちに行ってミスをする方が恐いですよ。





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