羽生棋聖 永世7冠!15期ぶり竜王奪還で史上初の快挙 – BIGLOBEニュース

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 将棋界の第一人者、羽生善治棋聖(47)が史上初の「永世7冠」を達成した。鹿児島県指宿市で指された第30期竜王戦7番勝負の第5局2日目の5日、挑戦者として渡辺明竜王(33)に勝利。対戦成績4勝1敗で15期ぶり通算7期目の竜王となり、永世称号制度のある7タイトルで唯一残していた「永世竜王」の資格を獲得した。自身の持つ通算タイトル獲得記録も、大台目前の99期とした。

 勝利を確信した羽生の指先は、わずかに震えていた。双方が1時間以上を残す午後4時23分、渡辺竜王が羽生の87手目を見て観念し投了。羽生はトレードマークの寝癖のついた頭を静かに下げた。

 「大きな目標を達成できてうれしい。最後のチャンスかもしれないと思っていた。自分が持っているものを出し切れた」

 1996年に25歳の若さで前人未到の全7冠独占を達成し、日本中の注目を集めた。以降21年間、一度も無冠を経験せず到達した境地に「30年積み重ねの中でたどり着いた感慨がある」。2008年に永世名人の資格を得て永世7冠に王手をかけてから3度目の竜王挑戦。08、10年とも渡辺に敗れ「次に出られる保証はない。できる限りのことをした」と強い覚悟で臨んだ。

 47歳2カ月のタイトル獲得は史上4位の高齢。最近2年で3つのタイトルを20代の若手に奪われ、13年ぶりの1冠に後退した。「最近は将棋の内容が大きく変わり、ついていくのも難しいのが実情」と漏らす。それでも研究を怠らず、第2局では古典的ながら今年若手を中心に流行する強固な守りの雁木(がんぎ)戦法を採用し勝利。「盤上は日進月歩。実績も盤上では意味がない」と言い切る。

 原点は飽くなき好奇心にある。趣味のチェスは世界王者と互角に渡り合う腕前。近年は人工知能(AI)の未来に思いをはせ、米国や英国の研究者を訪れ対談を重ねる。アナログな面もあり、愛用の腕時計はスイスの高級ブランド「オーデマ・ピゲ」の機械式。「クオーツとかがあまり好きではないんです」。対局前、静かに竜頭を巻く姿が見られる。

 穏やかな性格で、周囲への配慮を忘れない。今年8月26日、早朝の飛行機に乗り福岡県朝倉市に向かった。豪雨で被災した人々を慰問するためだった。前日25日は竜王戦挑戦者決定戦第2局を戦い、深夜に敗れていた。その温かさは多くの人を元気づけただろう。

 藤井聡太四段(15)の連勝新記録や加藤一二三・九段(77)の人気沸騰など、将棋ブームに沸いた一年を快挙で締めた。ファンの間では将棋界初の「国民栄誉賞を!」の声も上がる。来年は通算タイトル100期が懸かる。「たくさんの強い若手が出てきた。タイトル戦に出る以上、いい状態で頑張っていけたら」と大台達成に意欲を見せていた。

 ◆羽生 善治(はぶ・よしはる)1970年(昭45)9月27日、埼玉県所沢市生まれの47歳。故二上達也九段門下。85年12月、史上3人目の中学生プロに。89年竜王戦で初タイトル。96年王将戦で史上初の7冠独占を達成。今回の竜王獲得で現在は棋聖との2冠。歴代最多のタイトル獲得通算99期。通算1391勝(歴代2位)、562敗、勝率.712。一般棋戦優勝44回。家族は理恵夫人と2女。血液型AB。





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