和食イメージの京都、牛肉の街でもあった 有名店続々と – JAPAN style 訪日ビジネスアイ

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2018/04/13


 江戸時代に「着倒れ」の街と称された千年の都・京都。明治維新から150年たった現在の京都が実は、「食い倒れ」の街として進化を遂げている。国内主要都市で全国一の消費支出額を誇る牛肉を筆頭に、パンやコーヒー、スイーツ-とこの春も新たな出店や取り組みが相次ぐ。食い倒れの街の元祖・大阪に勝るとも劣らない現在の京都。食を通じて観光客の関心をさらに引き付けることになりそうだ。(西川博明)


「京都牛」ブランド化


京都市内の外食店で行われた、「京都牛」と鹿児島県産の牛肉の食べ比べイベントのメニュー


 「あまり消費者には知られていないが、神戸牛などの有名な牛肉よりも肉質が素晴らしいと評価された」


 京都府の山田啓二知事は3月13日、京都市内の外食店で開いた府産牛肉の試食会で「京都牛」をアピールした。京都牛は他府県産の牛肉と比べ、口どけが良くあっさりした脂肪分を持つ味わいが特徴だ。


 山田知事がこれだけ力を入れるのは理由がある。昨年9月、仙台市で開かれた5年に1度の全国和牛コンテストで、京都牛が肉質を争う部門の2位を受賞。新たなブランド肉として「京都牛」を売り込むチャンスが到来したのだ。


 京都府は早速手を打つ。3月21日から4月15日までの期間限定で、同部門1位の鹿児島県と共同で、両府県産の牛肉を一緒に味わえるイベント「肉の饗宴(きょうえん)フェア」を開催。京都、鹿児島、東京、大阪4都府県にある14店が特別メニューを出し、消費者に魅力を知ってもらう狙いだ。

 京都府畜産課によると、千年の都・京都で牛肉を味わう歴史は古い。1310年の国内最古の和牛に関する書物に丹波牛を紹介する記述があるほか、明治の初めにはすき焼き店が開業した。


 府は生産拡大をもくろむが、課題もある。京都牛の畜産農家数は「跡継ぎの問題もあり、ほぼ横ばいで推移する」(府畜産課)といい、一気に生産量を増やせる状況にはない。ただ、京都市は中央食肉市場の新施設を4月から稼働させる。ブランド牛肉として輸出する態勢は整いつつある。


京都は全国一の消費地


京都市内に出店したブルーボトルコーヒー。関西初進出となった


 総務省家計調査(平成27~29年平均)によると、京都市は全国一の牛肉消費地。京都市の牛肉消費支出額は年間一世帯あたり3万8018円と全国主要都市の中で堂々の1位だ。


 こうした数字的な裏付けのほか、神戸牛や松阪牛、近江牛という日本三大和牛の生産地にも近い。京都は「肉といえば牛肉という文化が根付く」(大西雷三・京都食肉買参事業協同組合理事長)という土地柄でもある。


 京都を舞台に、牛肉をめぐる商売は激しさを増す。「京都出店は長年の悲願」と語るのは、神戸・三ノ宮で神戸牛のステーキレストランを経営するモーリヤ(神戸市中央区)の森谷寛社長。京都・祇園で3月4日、京都初の店舗を開業した。牛肉を提供する外食店がひしめく京都で、インバウンド(訪日外国人客)にブランド牛として浸透する「神戸牛」を提供することに商機があるとみて、将来は京都で5店舗の出店を目指すとしている。


 京都、滋賀両府県に精肉店6店舗を運営するやまむらや(京都市右京区)は、定期的にアイデア勝負の企画で話題を打ち出し、消費者に店頭へ足を運んでもらうきっかけ作りを行う。


 3月15日~31日は、大学受験などに失敗し「不合格通知」を店頭に持参した来店客を対象に、ミスジステーキ(120グラム税込み626円)を無料でプレゼント。一昨年は190人、昨年は230人が不合格通知を持参したという。


実は洋食好き!?


 和食のイメージが強い京都だが、実はパン、コーヒーが好きな「洋食文化」の街でもある。総務省家計調査の消費支出額(27~29年度)で、京都市はパンが全国1位の3万8915円、コーヒーが大津市に次ぐ全国2位の7987円だった。このほか、京都市が全国1位だった品目にビールやケチャップ、コロッケ…と洋食系が目立っている。


 こうした食べ物に関連する新店舗もこの春、出店が相次ぐ。京都でフランスパンを広げたことで知られるパンの老舗、進々堂(京都市)は4月5日、約6年半ぶりに新店を出す。四条烏丸近くに開く新業態のレストラン「Le Bon Vivre(ル・ボン・ヴィーヴル)」で、パンだけでなく、パンに合うチーズなど料理や酒を楽しめる店にし、パンの新たな魅力を伝えるという。


 コーヒーでも、関西初進出のカフェが登場。2002年創業で米西海岸発祥のブルーボトルコーヒーが23日、京都市左京区の南禅寺近くの旅館跡に「京都カフェ」を開店した。


 ブルーボトルのポリシーは、注文を受けてからコーヒー豆をひき、コーヒーを提供する点。平成27(2015)年に日本に進出した際、「サードウエーブ(第3の波)コーヒー」の代表格として話題になった。京都の店舗は国内最大規模になるが、「日本の喫茶店文化を参考にしつつ、コーヒー豆をワインの銘柄のように選べる楽しみを提供したい」(担当者)と語る。


 同じく西海岸発祥で原料のカカオ豆からつくった「ビーン・トゥ・バー」のチョコレートを販売するダンデライオンも、今春をめどに京都市東山区の一念坂付近で関西初の店舗を出店する動きがある。


 こうした話題の新店舗が充実することで、京都のグルメ事情がさらに充実することになるのは間違いなさそうだ。









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