vol. 1 ネイルの常識を塗り替えた「黒い赤」|CHANEL – OPENERS

Home » ブランド » シャネル(CHANEL) » vol. 1 ネイルの常識を塗り替えた「黒い赤」|CHANEL – OPENERS
シャネル(CHANEL) コメントはまだありません



Beautiful Masterpieces – 麗しの名品図鑑 –

CHANEL|シャネル

vol.1 ヴェルニ ロング トゥニュ 18 ルージュ ヌワール

1995年といえば、日本ではネイリストなんて職業はまだまだ珍しく、セルフネイルが当然だった時代。ネイルの色はピンクやレッドが中心で、すらっと長く伸ばされた爪こそが美しいとされていた。

そこに突如として現れたのが、シャネルのルージュ ヌワールだった。当時の衝撃は忘れることができない。黒を混ぜた、まるで血のような赤は、日本だけでなく世界中で瞬く間に有名となり、品切れ状態が続いた。何もかもが新しく、たとえば、子どものようにきちんと切りそろえられた短い爪に塗ってこそ美しさを発揮した。

個人的には、こんなに黒さが立っているのに全然ゴスっぽくならず、たとえば白のロングシャツやボーダーのカットソー、ベージュのカシミアセーターなんかにしっくりとハマるのはなぜなのか、不思議で仕方なかった。このネイルが爆発的な人気を博してからというもの、多くのメーカーがこぞって近しい色を発表しているが、ここにある圧倒的な気品とモード感は他の追随を許さない。極めつけとして、発売から23年が経った今でもこの色の魅力はまったく色あせない、という事実がある。

ルージュ ヌワールは、シャネルの1994年A/Wパリコレクションのショーがきっかけで生まれたものだった。ショー開催前、コレクションルックの撮影現場での逸話。服に赤のネイルをあわせてモノクロ撮影をしたところ、爪がぼんやりとしたグレーに見えてしまった。それが気になったドミニク・モンクルトワ(当時のシャネル メークアップクリエイター)は、「もっと黒く見せたい」と考え、急遽モデルのネイルを黒のマジックで塗りつぶしたという。ショー当日には赤に黒を混ぜたネイルが完成していて、それを塗ったスーパーモデルたちが堂々とランウェイを歩き、その指先に注目が集まった……その後の流れは推して知るべし、である。

黒のようなネイルの出現は、ある種コンサバティブだったネイルカラーの世界に表現の自由を与えた、といっていい。カラフルで自由なネイルがどんどん生まれたし、それまでの「美しい爪とはこうでなければならない」といったセオリーは、ものの見事に音をたてて崩れてしまった。

シャネルのすごいところは、あまりに前衛的なのではないか? と感じるクリエイションでも、まとえば必ずシックであり、あらゆる女性の魅力を格上げしてくれるだけでなく、10年後、20年後になってもまったく古びず、いつのまにか普遍的なスタイルになっている、というところにある。ルージュ ヌワールはこれからもブランドのアイコニックな存在であり続けるのだろう。

002_BM_chanel

シャネル
ヴェルニ ロング トゥニュ 18 ルージュ ヌワール

容量|13mL
価格|3200円(税別)

問い合わせ先

シャネル株式会社

0120-525-519

AYANA|アヤナ
ビューティライター。化粧品メーカーでの企画開発職を経験後、独立。美のために生み出されたモノや美に携わる人々について、言語化するのが主な仕事。女性たちが自分自身や世界を美しく捉えなおす、そのきっかけづくりをお手伝いしています。
Instagram:tw0lipswithfang
www.ayana.tokyo





コメントを残す