「雪室」パワーまちおこし – 読売新聞

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 北信地方で雪を利用して食材を貯蔵する「雪室」の活用が広がっている。飯山市は半年間寝かせた日本酒のブランド化を目指し、山ノ内町も今夏、雪室に入れた地元農畜産物を販売するイベントを開いた。豪雪を逆手に地域経済の活性化を図る。

 東京都千代田区の「日本百貨店しょくひんかん」で5日、飯山市の田中屋酒造店の「水尾」と角口酒造店の「北光」が並んだ。週替わりで全国の特産品を紹介する「地域うまいもんマルシェ」でこの2銘柄の試飲会が開かれ、角口酒造店の村松裕也専務は「雪室で熟成した日本酒がどれだけ受け入れられるのか、注目している」と売れ行きを見守った。

 飯山市は昨年度から「市雪エネルギー検討会議」を設置し、商工関係者らと雪の活用法を協議してきた。その中で出てきたアイデアが雪室だった。今年3月、市内の「JAながの種菌センター」の倉庫に約560トン(約800立方メートル)の雪を運び入れて雪室をつくり、4月以降、「水尾」と「北光」を貯蔵した。

 9月に開いた自治体や商工関係者向けの試飲会では、「まろやかになった」「フルーティーになった」といった感想が寄せられた。5日の試飲会でも東京都墨田区、会社員小林佑規さん(29)は「雑味がなくほんのり甘い。つまみなしで楽しめる」と購入していた。

 市は今後、雪エネルギーを研究している新潟県上越市の「雪だるま財団」の助言を得ながら、雪室貯蔵の日本酒をブランド化したい考えだ。飯山市企画財政課の小野沢崇主査は「雪は除雪対策などで財源を割かれて悩みの種だったが、今後、地域経済を潤す恵みになってほしい」と語る。

 一方、山ノ内町でも昨年と今年の夏、リンゴを食べて育った信州牛の肉やリンゴジュース、地元産の野菜など雪室で貯蔵した特産品を直売する「雪室コンビニ スノーパル」をオープン。昨年は約600人だった来場者が今年は1000人を超え、県外の観光客の姿もあったという。町も雪室に貯蔵した農畜産物のブランド化を検討しており、町総務課の鈴木裕也主任は「雪は環境に優しい新エネルギーとして注目を集めつつある。今後活用が進む」と期待している。





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