ブランド米:戦国時代 減反廃止、デビュー最多 – ニフティニュース

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 新米シーズンを迎えた。今年からコメの生産調整(減反)が廃止され、ブランド米は「戦国時代」の様相だ。国内外の消費者が高品質のコメを求める中、全国各地の米どころが手塩に掛けて開発した自慢のコメを続々と投入。今年産の新銘柄は過去最多の52件に上る。猛暑や風水害に強く、減農薬で栽培できるなど時代にマッチした特長もアピールする。【鶴見泰寿】

 東京都中央区にある富山県のアンテナショップ「日本橋とやま館」に10月11日、米袋が平積みにされた。県が開発した新品種「富富富(ふふふ)」の発売日。試食した女性客は「甘みがあっておかずがなくても食べられそう」と笑顔を見せた。

 立山連峰に抱かれた富山。県内の昨年の水田率(耕地面積に占める田の割合)が95・6%と全国トップで、有数のコメ生産地だ。県が新品種の開発を始めたのは15年以上前にさかのぼる。猛暑から農家を守るためだった。県内ではコシヒカリが作付面積の7割を占めるが、高温になると米粒が白く濁り、味が落ちる。近年は1等米の比率が大きく落ち込むこともあった。

 県農林水産総合技術センターは暑さに強いコメの遺伝子を突き止め、その遺伝子を持つ株を探し出した。さらに風雨に耐えるよう丈が低く、病気に強く、しかもおいしい品種を目指し、コシヒカリと交配を重ねた。生まれたのが富富富だ。

 センターは「従来のコシヒカリより糖分とアミノ酸が約2〜3割多く、農薬は3割少なくて済む。安心・安全でおいしい」と強調。人気女優の木村文乃さんを起用したテレビCMも制作しており、「ブランド力を付け、いずれは海外進出を」と鼻息は荒い。

 昨年から今年にかけ、各地から主に家庭向けのブランド米が相次いで登場している。北陸では昨年の石川県「ひゃくまん穀(ごく)」に続き、今季は福井県「いちほまれ」が本格デビュー。東北からも負けじと宮城県「だて正夢(まさゆめ)」、山形県「雪若丸(ゆきわかまる)」などが参入し、高知県からも「よさ恋美人」が投入された。各県の主導で開発され、品質とともにネーミングやロゴマークのデザインなども競う。

 人口減や食の多様化でコメの需要は低下しており、需要量は毎年8万トンずつ減少。政府は2013年、米価維持のため生産量を各農家に割り当てる減反政策(1970年導入)を廃止して競争原理を導入する方針を決め、今年から減反補助金が廃止された。農林水産省の担当者は「鍵を握るのはニーズを見極めた販売戦略」と指摘する。

 同省によると、全国の産地から登録されるコメの新銘柄は年々増加し、全銘柄の数は現在795件に達している。富山県の担当者は「農家を守るためにも、ブランド化をして多くの消費者の心をつかみたい」と話す。





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